移動の動詞と様々な前置詞の組み合わせ
スペイン語は日本語の文法と同様に同じ動詞でも様々な前置詞と組み合わせてバーリエーションのある文章を作ることができます。
例えば、『〜まで行く』、『〜を通って行く』、『の方に行く』などなど。
それぞれの前置詞の役割を理解することで様々な動詞に応用できますし、熟語を覚えるときにイメージがつかみやすくなるでしょう。
他のヨーロッパ言語を学習する際も動詞と前置詞の組み合わせの概念がほとんど共通なので次にフランス語やイタリア語などを学ぶ際、わずかな時間で上達できます。
基本的な前置詞 a
日本語の格助詞「に」に相当します。
例えば
Iré a Tokyo.
もっともスタンダードでよく使われる組み合わせです。
初級ではこれだけ覚えて文法全体に時間を割いて行くといった方法がベターだと思います。
基礎文法が終わってもう少し掘り下げたいという方は基礎文法を見直して見ることで色々なバリエーションや発見があるでしょう。
「〜の方へ」
目的地の方向や方角を示す時に使われる前置詞 hacia
具体的に目的地 + 方へ
例えば
Él fue hacia Tokio.
東京駅の方へ歩き続けると、そのレストランは右手にありますよ。
Sigue caminando hacia la estación de Tokio, allí a la derecha encontrarás el restaurante.
「〜まで」
格助詞「に」ほど日常では使われませんが、一つの表現として覚えて覚えておきましょう。
直訳の hasta「まで」の前置詞を使うことができます。
日本語から直訳すると、大抵スペイン語では変な表現になってしまうので多様を控えて別の言い方にして見るのが伝わりやすくなるコツです。
Este tren va hasta Shibuya.
プラサ・カタルーニャまでお願いします。(タクシーで)
Hasta la Plaza Cataluña, por favor.
上記いずれもそこまでナチュラルな表現ではありませんが間違いではありません。
前置詞 para の方がよりナチュラルです。
前置詞 a も日本語で言う「まで」の意味も含んでいるのでこちらを使う方が無難です。直訳は避けてシンプルな言い方を心がけましょう。
「〜まで、〜のために」
移動の目的や目標を示すために前置詞 paraも覚えておきましょう。
先ほど紹介したhastaとほぼ同じ使い方と捉えるのがいいかもしれません。
乗り物の「〜行き」と言った使われ方もします。
Coge el tren para Kioto.
スペイン語のクラスに行きます。
Me voy para la clase de español.
(この場合も前置詞 a の方がナチュラルですが文法的には間違いではないです。)
「〜を通って、〜通過して」
前置詞 por は経路を表す役割も持っています。そこが目的地ではなく通過すると言うイメージです。「〜を歩く、〜を散歩する」といった動詞には前置詞 a や en ではなくporが使われることを同時に覚えておきましょう。目的地もなくブラブラするイメージで捉えれば前置詞 por なのも納得いくはずです。
Paseo el perro por el parque.
奈良を経由して京都に来ました。
He venido a Kioto por Nara.
ハエは窓から入って来ました。
La mosca entró por la ventana.
前置詞 por には「〜を求めて」という役割も持っています。
例えば
Voy a por las compras.
息子を迎えに行く。
Voy a por mi hijo.
上記二つはどちらかと言うと「探しに行く」という意味合いが強く、表現に自然さを求めるなら多様するのを控えるのをオススメします。